2022.11.18
ACS letter 2022.11 ㊺健康診断
初めまして。
6月からACS動物外科クリニックの一員として働くことになりました、獣医師の荒濵です。
入社してから5か月になりますが、飼い主様、動物、スタッフの皆様のおかげで充実した毎日を過ごしております。
まだまだ未熟ではありますが、よろしくお願いします。
さて、今月の「ACS Letter」のテーマは、健康診断です。
私たち「人」は、社会人になると大体1年に1回は健康診断を受け、自身の健康状態を把握していますね。
しかしながら、大事な家族の一員であるワンちゃん、ネコちゃんはどうでしょう・・・
と言いますのは、先日私が診察を担当したワンちゃんでこんな事例がありました。
前十字靱帯を断裂した疑いがあり、当院へ診察と手術の希望ということで来院された子です。
ACS動物外科クリニックでは、どんな主訴であっても、少し時間はかかりますが診察の際には顔からお尻までの全身の状態を必ず確認しています。なぜなら、その子に隠れた疾患の見落としを防ぐためです。
聴診の時に心臓の音に違和感を持ち精査をしたところ、僧帽弁閉鎖不全症が見つかり、更に気管虚脱も基礎疾患としてもっていました。
検査結果を報告した際には、飼い主様も驚いたことだと思います。
この子は、大きな手術に向けて万全を期すために、1週間内服薬で体調を整え、その後無事に手術を終えて帰っていきました。
今回紹介させていただいた事例のように、毎日一緒に過ごしているからこそ、大切なパートナーの異変の発見が難しくなることがあります。
早めに異変に気付くことができれば、その分早くに治療を開始することができ、結果としてペットの健康寿命を延ばすことにつながりますので、定期的な健康診断をおすすめします。
春にはフィラリアの検査をかねて血液検査をしている方が多いと思いますので、そこから半年くらい経過した秋は健康診断を受けるに良い季節だと思います。
この記事をお読みになって、健康診断を受けてみようかとお考えになった際には、お気軽にぜひ一度ご相談下さい。
大切な家族との幸せな時間に、少しでも貢献できれば幸いです。
整形外科クリニック
神戸三宮元町
ACS動物外科クリニック
AnimalCareStation