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動物病院+トリミング
神戸三宮元町にあるACSです。

Blogブログ

2020.01.29

ACS letter 2020.1 ⑱ワンちゃん・ネコちゃんの血圧

こんにちは、獣医師の下村です。

 

今回はワンちゃん、ネコちゃんの血圧についてお話いたします。

 

我々人間は、健康チェックのひとつとして病院や家庭でも血圧を測ることは当たり前のこととなっています。

近年では、ワンちゃんや猫ちゃんも血圧を測る病院が増えてきました。

 

当院でも動物専用血圧計を導入しております。

 

 

 

 

当院では診察時に病気の早期発見のために7歳以上のワンちゃん、猫ちゃんには必ず血圧測定をしています。

 

また、トリミング時には普段と違う環境に置かれるため、緊張や興奮から思わぬ異変が起こる可能性を避けるために、7歳以上のワンちゃんには血圧測定を実施しています。

 

ワンちゃん、猫ちゃんの血圧はどうやって測るの?

動物専用の血圧計を使って測ります。
人間と違って、犬、猫は前腕以外に後ろ足やしっぽでも測定できます。

 

*血圧測定中*

 

ワンちゃん、猫ちゃんの正常血圧

 

最高血圧:160mmHg以下 平均血圧80mmHg以上。

180mmHg以上の場合は14日以内に2回検査し、原因となる疾患がないか検査します。
低血圧は平均血圧が80以下になると灌流障害が起こるために肝障害、腎機能障害、意識障害(脳)などが起こります。
平均血圧とは臓器灌流の指標(心臓から拍出された血流が体内の各臓器に行き届いているか)になります。
猫も同様です。

 

高血圧について

犬、猫の高血圧には下記のような病気が潜んでいる可能性があります。

ワンちゃんでは…
*心臓病や腎臓病
*糖尿病
*副腎皮質機能亢進など

 

ネコちゃんでは…
*腎臓病
*糖尿病
*甲状腺機能亢進症など

 

高血圧は目の障害として眼内出血、網膜剥離などを引き起こすこともあります。

また、中枢神経の障害として脳内出血、脳梗塞など引き起こすこともあります。

 

病気の早期発見のためにも、ご自分のワンちゃん、ネコちゃんのいつもの血圧を知っておくことが大切です。

特に7歳以上のワンちゃん、ネコちゃんには、普段から健康チェックの一つとして血圧測定をお勧めします。

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