2018.10.08
ACS Letter 2018.9 ➂ スキンシップを大切に!
こんにちは、獣医師の有馬です。
わが家のリンク(M.シュナウザー)は4か月齢になりました。
先日、子犬の時に行うワクチンの3回目を終え、お散歩を始めることができるようにまりました。
いろんな人に触ってもらうことで、人に吠えない穏やかな性格のわんちゃんになってもらいたいと願っています。
この時期は、人と共存するための大切な社会科の時期です。
人に触れられることが好きになることが 今後の成長で大きなポイントになってきます。
さあ、今回はわんちゃんの色々な部位を触る大切さについてです。
ポイント
1.お互いの信頼関係を築く上のスキンシップとして
アニマルセラピーとして知られている通り、動物に接することでとても心が癒される方は多いと思います。一方、わんちゃんの方が触られることがストレスになっているのであれば残念な関係を築いていることになります。まずは、体の色々な部位を触られることは嬉しいことだ、と子犬に思ってもらえるように優しく接しましょう。
2.毎日のケア、健康チェックを行うため。
病気の早期発見につながります。
ブラッシングをすることで皮膚炎、耳のケアを定期的に行うことで外耳炎の予防、発見につながります。体に触れることで体表の異常、痛みに早期に気づくことができます。
3.動物病院での診察、治療が必要になったとき。
体に触れることが出来ず、全く治療ができない動物がいます。エリザベスカラーをつけたり、口輪をしたりして治療を行うのですが、動物に強いストレスを与えます。なるべく自然な状態で治療を受けたいですね。
STEP1 人も子犬もリラックスしている時に首や背中をゆっくり触る
遊びや食事の後の落ち着いている時に、恐怖心を持たせないよう 顔の下の方からゆっくり手を近づけ、手のにおいをかがせて首のあたりを軽く触り、背中などの触りやすいところから始めましょう。
STEP2 褒めながら全体を触りましょう
飼い主さんの優しい声を聞きながら、ゆっくり体を撫でられることが心地いい時間であるようにしたいですね。触っている最中は褒めることが大切です。
リラックスしていることを確認し、ゆっくりと触る場所を広げていきましょう。
STEP3 将来の健康管理のためにステップ・アップ
わんちゃんが嫌がる場所に、口の周り、耳、足先、尾があります。しっかり褒め、おやつを使いながら 短い時間から始めていきましょう。おやつを食べている間に、褒めながら苦手なところを触り、食べ終える前に触るのをやめるようにしましょう。最後に、必ず子犬が触れられて喜ぶ部位を触って終わりましょう。
口の周り:一生続くオーラルケア・歯石予防のために歯が磨けるように頑張りましょう
耳:特に垂れ耳のわんちゃんは外耳炎になりやすいです。
しっかり、耳が触れれば 耳掃除も嫌がらなくなります。
足先:お散歩から帰ってきたら、足をしっかり拭く必要があります。
また、動物病院で採血、点滴を行う時に前足、後足を使うので嫌がらずに
触れるようにしたいですね。